東京デスロック「再生」
◎身体によって発想された身体による物語 高木 登 多田淳之介は「今回見つめ直すのは『物語』」であると書く(本公演チラシ裏)。「僕としては希望を描いたつもりです」とも書く(当日パンフレット)。だがここには一般的に期待されよう「物語」も「希望」もない。見えない。すくなくとも表層的にはそうで、ならばそれはどこにあり、どこに込められているというのか。...
View Articleパラドックス定数「東京裁判」
◎物語へのアンビバレンツを超克 成熟と未来を示唆する重要公演 高木登(脚本家) 先般、NHK-BS2の「深夜劇場へようこそ」に出演したチェルフィッチュの岡田利規はこう言った。 「坂手(洋二)さんみたいに(社会的な問題に)コミットするのは自分にとって嘘になっちゃうんで」...
View ArticleMU「神様はいない」「片想い撲滅倶楽部」
◎「ビジネス」と「演劇」貫く世界の肯定 高木 登 演劇はビジネスである。少なくともそのはずである。規模の大小にかかわらず主催者は数千円の入場料を観客から徴収している。劇場には決して安くない使用料を払い、スタッフにもギャランティを払い、公演ごとにはそれなりの金額が移動する。これは立派な商行為である。...
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◎告発し続ける「想像力の欠落」 高木登 AVにさしたる興味もなく、したがって持田茜の存在も知らず、作・演出のニシオカ・ト・ニールがどのような才能かもわからず、ただ自分のところの次回公演に出演してくれる女優が出ているからという理由だけで観に行った女魂女力 其の壱『しじみちゃん』は本年最初の佳作だった。これを拾い物という。...
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